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ライバル~♪


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いつの時代も・・・

どんな人にでも・・・

ライバルというものは存在するのだと思う。。。



それは醜くいがみ合っていても、お互いを高め共益し合う貴重な存在なのだろう。。。




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僕がこの世界に入ったとき、その年の新入社員は僕一人だった。

その前の年は7人の新入社員が入社したが、僕が来た頃には一年目の先輩も一人だけになっていたし、二年目の先輩も一人だけになっていた。

同期入社がいないという事は気さくに話が出来る相手も居らず、「ボウズ・ボンちゃん」と呼ばれる雑用係(使いっパシリ)は全て一人ですることとなっていた。
実家の家業で、ある程度のノウハウはあったものの、当時の帝国陸軍のような縦社会の板前家業はとても厳しく、毎日が涙を浮かべるような辛い日々だった。




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高校を出て、専門学校に2年通った僕は19歳になったばかりで、その時先輩に同い年のヤツがいた。
ソイツは中卒でこの世界に入っていたのでもうすでに3年の経験があり、先輩風を吹きさらし、同い年としてはやりにくかったが、この社会では当たり前で敬意を評するのも当然の事であった。


ソイツは性格的に少々問題があり、他の先輩方や後輩にもあまり好かれている方では無かった。
社交性に乏しく、よく言う一匹狼タイプの人間であった。
良く言えば「こだわり」、悪く言えば「カッコつけ」だったと思う。
ドラゴンボールで例えるなら・・・べジータってところだろう(笑)


しかし仕事はピカイチで、常に自分に自信を持ち、一切妥協を許さないその性格はこの仕事にはうってつけだったと記憶している。




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同い年という事もあり、僕はそれなりには仲良くしてもらっていた。

夜中にビール片手に僕の部屋のドアを蹴り開けて、『おい!呑みにいくぞ~』や『銀行まで乗せてけ』、『コンビニ連れてけ』など日常茶飯事でいつも足代わりにはされたが、今思えば教えてもらった事もいっぱいあったように思う。





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僕と同じA型のソイツは、とても几帳面で綺麗好き、いわば潔癖症の域であったと思う。

蚊に刺されながら、休憩時間を費やして必死に採ってきた竹も、少し切り口が歪んだだけで捨てられたり、葉っぱなども少し萎れているだけでも使ってはもらえなかった。
また休憩時間に採りに行かなければいけない僕にとっては、とても辛く腹立たしい事ばかりで、嫌なヤツとしてのイメージばかりが先行していた。

まだ若く、人格に問題はあったものの、ソイツの正確、丁寧、責任感のある仕事には親父を初め先輩方にも信頼され、八寸場を任されていた。


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まだボンちゃんのその時点では、全てにおいて僕を上回っていたのは確かであるし、当然である。
「いつか見返してやる」、「3年あればコイツよりも上になってやる」そんな風にばかり考えていた。
怒られてへこむタイプではない僕だったから良かったのかもしれない。
今があるのもそのお陰かもしれない。。。





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・・・あの頃からもうすでに14年が経つ。。。

・・・あの二年間はアイツにはやられっぱなしだった。。。

・・・この14年でアイツとの差は縮まったのだろうか?。。。

・・・今の僕はアイツを超えられたのだろうか?。。。

・・・アイツは立派な料理人になったのだろうか?。。。

・・・今のアイツにはライバルもいない。。。

・・・アイツの事は、風の便りで聞く事すら出来ない。。。




しかし、あの日以来アイツは僕の心の中で・・・永遠のライバルである^^♪









^^久々に先輩と一緒に働く事ができ、ふとボンちゃん時代を思い出した今日この頃デス♪



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by grandiahousen | 2009-08-26 07:49 | 板前日記♪
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